茄子を見つめる女

今年の夏、私がよく利用してるスーパーの野菜売り場に、真新しい木製の棚が設置されました。
「何を置くのかしら?」と思っていのですが、地元のお野菜を販売するコーナーでした。値段のシールには、生産者のお名前も表記されています。
形はちょっぴり歪だったり、大きさがまちまちだったりするのですが、旬のお野菜やフルーツがお安く購入できます。他にも、福祉施設で作られたお菓子や小物なんかもあって、チェックするのが楽しみです。
で、昨日仕事帰りに「茄子を食べたいな…。」と思って寄ったのですが…、
どれも大量に入っている!!
一番少ないもので、6本入りでした
でも、お値段は100円だし、ツヤツヤピチピチで美味しそう
「どうしようかな〜。しばらく茄子三昧??」と悩んでいたら、ふっと棚に黒い影ができました。
「あ、他にも見たい方がいるのね。」とスッと横にズレたら、「茄子、買うんっすか?」と声が
恐る恐る振り向いたら…、職場の後輩でした
偶然に驚きながらも「う〜ん。買いたいんだけど、ちょっと多くて。」と答えたら、「自分も欲しいんで、半分こしましょう。」とご提案いただき、あっさりOK致しました。
既に彼のレジカゴに入ってたピーマン(これまた大量に入って100円)も、半分こしました
購入後、イートインコーナーで野菜を分けながら…、
私「田中君(仮名)、〇〇区に住んでるって言ってなかった?」
田中君「そうなんですけど、大学生の時から住んでて飽きたんで、先週引っ越したんっすよ。自分基本自炊するんで、スーパーが徒歩圏内に数店舗あるこの辺に決めました。」だそうです。
「今のアパート、コンロが3口もあるんですよ風呂も追焚機能付きだし 」とキラキラした笑顔で語っていましたwww
店を出た後「送らなくて良いっすか?」と言ってくれたけど、駅の改札から大量に人が出てきたタイミングだったので、「ありがとう。でもこの流れに紛れて帰るから大丈夫。」とお別れしました。

角を曲がる前に振り向いたら、十字路のところでまだ見守って(?)くれていたので、ジェスチャーで「曲がるから。もう行って良し。」と伝えたら、ペコっと頭を下げてスタスタ去って行きました。
エコバッグもしっかり持ってきていたし、ポイントもゲットして、お野菜もさりげなく形が綺麗なものを私に分けてくれました。
仕事ができる人なんですけど、家事力まであるとは…。

後輩の新たな一面を知ることとなりました…茄子のおかげで。

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